俺様上司に、跪いて愛を乞え
「うん、部長がさ、昨日どうもどっかに泊まったみたいなんだよね…」

恵利に言われ、動揺が顔に出そうになる。

「そ…そうなんだ? だけど、泊まったってどうして……」

動揺を押し込めるために、どうでもいいことを返す。

「だって、スーツが昨日と全く同じだし。絶対にどこか……泊まったんじゃないかって、みんな噂してて」

「ああ…それで、なんだか…ザワザワしてるんだ…」

と、部長の方をチラリとだけ流し見た。

「そうそう、それでさ……実は、泊まったのは、女のとこじゃないかって……」

恵利に言われ、飲みかけのコーヒーをむせて吐き出しそうになる。

「だ、大丈夫? まゆ? そりゃまゆには、きつい話だったかもしれないけど……」
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