金魚の見る夢


平日でも少し洒落たその居酒屋は満席に近かった。

私は、店員に名前と予約が有る事を告げる。

因みに鈴里の方で予約してみた、何と無く。

「こちらへどうぞ。」

丁寧にお辞儀する店員の後を付いて行くと、暖簾のかかったボックス席に案内された。

テーブルを向かい合ったソファーがはさんでいる。

トイレに立つのが大変そうだと思いながらも右奥のボジションをキープ。

隅っこが落ち着く、小動物なのです。

次に真奈美が私の隣、向かいに相澤が
落ち着く。

「取り敢えず、生?三つ。」

相澤がこちらを伺いながら飲み物を注文する。

すっと引っ込む店員を見送り真奈美がメニューを開く。

「あたし和風一口ステーキ頼む。」

真奈美はまだ獲物を狙う肉食獣の目付きでメニューを睨んでいる。

「じゃあ私は焼鳥盛り合わせと小エビの唐揚げ。」

「俺はポテトフライと大根サラダに、枝豆、あっ揚げ出し豆腐も。」

相澤よ、お前は草食かい?
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