金魚の見る夢
「星河奈々ですか、へえ。」

監督はそう言ってから酢の物を口に運ぶと考え込む。

「何で自殺したんだろう、なんで役者諦めたんだろう。」

それは、こっちが聞きたい。

「そういや、当時ね、カメラ担当と付き合ってたなあ。」

そんな、監督の呟きに舌が何故かピリピリと痺れる。

「あの、そのカメラマンの名前、覚えてますか?」

何でそんな事聞いたのだろう?

「えっと、相澤、そう相澤崇だ。」

軽く頭を殴られた様な気がした。
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