花と光と奏で

新たな提示

RRRR……RR……


着信表示してるのは、さっき別れたばかりの相手。


"七聖?"


ピッ


「何かいい忘れ?」
“「煌暉、さっき言ってた2週間、やっぱり今日中に何とかしろ!」”
「え?何?」
“「女の件。わかったな!」”
「ちょっ…」
“「そっちのケリ着けたら理由話すから。その時また電話してくれ」”


プツッ

ツーッ ツーッ


一方的に言われて、一方的に切られた電話。

あんな切羽詰まった七聖は初めてかもしれない。


"何かあった?"


切れた画面を見つめてそんなことを思ったけど、俺は今ので中断したことを再びやり始めた。

自分でもバカなことをしていたと思わせる人数。
再び開いた電話帳リストに連なる名前に嘲笑する。


七聖が示した新たな期限……
今日中……


「今日中って…………極端すぎんだろ」

でも七聖のあの様子からして延長は認められないだろう。
なら、やるまでだ。

俺はそのケリを着けるための名前をタップした。



RRR………RRR………



「あ、俺。今いい?」

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