感染学校~死のウイルス~
「死んでるんですか……?」


空音が震えながらそう聞いた。


辻本先生は「あぁ」と、小さな声で頷いた。


「なんで……昨日はあんなに元気だったのに!」


あたしは思わず声を大きくしてそう言っていた。


今までずっと一緒に頑張って来たのに、こんな所でどうして死んでしまったのか。


「薬物中毒かもしれないわね」


そう言ったのは森本先生だった。


森本先生はアラタ先輩の体を仰向けに寝かせた。


その口からは泡を吹いていて、手には粉の入った袋が握りしめられているのがわかった。


「クソッ」


辻本先生がやり場のない悲しみや怒りを発散するように壁を殴りつけた。


「祐矢先輩は?」


あたしは周囲を見回してそう言った。


アラタ先輩を追いかけて行った祐矢先輩の姿が見えない。


「わからない……」


辻本先生はそう言い、下唇を噛みしめたのだった……。
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