愛し、愛されたのは優しい死神でした。
プロローグ

真っ暗な部屋―ベッドに膝を抱えて嗚咽を繰り返す少女"ルナ"。
お荷物、一人ぼっち…役立たず、恥さらし―。最初から生まれてくるべき子ではなかった子。

『…私なんか…要らない…』

自分で呟いた言葉なのに心臓が重くなる感覚がする。
ちっぽけな存在、無意味な存在、迷惑な存在―。

どうして存在してるんだろう?

どうして?どうして私は此処に居るの―?

此処に居るべき存在じゃない気がする―。
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