FEEL《上》
気持ち悪い声で話す男を先頭に、
およそ30人の男達が現れた。


待ち伏せか‥‥‥、




『…………運が良い。』



「そんなので喜ぶのお前だけだぜ、絶対。」




隣の男は呆れた声を私に送るが、
そんなの気にしない。


あれを迎えに行くくらいなら、
こっちの方が何倍もいい。




『…1人でする。言っちゃダメ。』



「へいへい。」

「りょーかい。」




2人は気怠そうに返事をすると男達を無視して目的地へと向かっていった。




「貴方だけ残ったみたいですけど大丈夫なんですか?今なら逃げでも構いませんよ?」




敬語スタイルは変えずに男は私に向かって話し続ける。


逃す気なんかないクセに。




『来いよ。』



「あ”?チョーシのってんのかァ?」



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