FEEL《上》
「おい、律。なんでそんな睨んでんだよ。」




ゴウの言葉で我にかえる。


気づけば少し目が痛い。




『………ごめん、ゴウ。』




私はゴウへと視線を向けると、
なぜか不機嫌そうな顔をしていた。




「…別にいいが、目が悪くなんぞ。」




そう言うと、目を閉じてしまった。




「うーわっ!ゴウ、お父さんみたーい。」




紫雲がにやにや口元に笑みを浮かべながら言った。




「あ″?てめ、ケンカ売ってんのか?表に出ろや。」


「ごめんっ!全然そのつもりじゃなかったの!ぎゃーーーっ!引っ張るな!服破けるっ!」


「んじゃ自分で立てや。」


「なんで喧嘩することになってんの!」


「一発殴らせろ。」


「私、女!乙女!女の顔を殴るとか意味わかんないっ!」




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