FEEL《上》
「シウ………大丈夫。」




律はそれが最初から分かっていたのか、優しく微笑みシウの頭を撫でている。




『大和は?』




ふと、今まで言葉を発していない大和へ視線を向ける。


すると大和はなにやら考え込んでいた。


私の言葉で我に返ったのか、慌ててこちらを向く。




「僕も律についていきます。」




そう言って微笑んだ。




「んじゃ、これからどーすんだよ。」


「………何が?」




律がゴウの問いかけに首をかしげる。




「俺たちだけじゃ、あの”king”にすら勝てねぇだろが。」


「え……ダメなの?」




ゴウの言葉で今度は不安そうな律。


今日はいつもより感情が豊かだなぁ…

少し嬉しくて口が緩む。




「では、これはどうでしょう?」




本日二度目の大和の発言で場の空気が引き締まった。




「帝国を見習い、覇王のポジションに僕たち5人で、他は傘下にする。」


「え、どゆこと?」




シウは考えが追いついていないのか、すぐに大和に問いかける。



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