地味男の豹変〜隠された甘いマスク〜



朝礼も終わり、自分の机に座る。


今日出荷の特売の発注書に間違いがないかをチェックしていると、陽は皆に聞こえないように私に話しかけてきた。


「家まで送ってあれから心配してたけど、大丈夫みたいだな?それに玲美が余計な事を考えられないくらいに特売を取ってくるから明日も朝から忙しいから」


「私は大丈夫だから!それに特売は自分の売上を上げたいからでしょ?」


「バレた?さすが俺の彼女だからよくわかってるじゃん」


「彼女じゃないでしょ……」


「そこは流されようぜ?」


「無駄口を言わなくていいから仕事しなさい!地味男の時は無口で大人しい猫かぶりさん?」


私は陽にそう言って舌を出してあっかんべーをして、そのまま席を立つとオフィスを出て、一階の事務所に向かった。


陽は何か言いたげだったが知らない振りをしたけどね。


今日は月曜日だし、仕事も忙しかったおかげで、余計な事は考えずに一日の仕事を終えた。



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