ブラッド
 ここのところ、コンビニ弁当に缶コーヒーなど、金が掛からないようにやっている。


 時間がない。


 馬車馬のように動く。


 俺たちも人間だ。


 警察官も職務の全うは大変である。


 いつもそう思っていた。


 常に足で稼ぎながら……。


 街は秋のそれへと移り変わりつつあった。


 無駄なことをしないで、きっちり時間を決める。


 際限のないことはやらない。


 それに俺にも伊里町にも、他のG県警のデカたちにも個人的にいろいろと事情がある。
 

 当たり前のことだ。


 各々、持ち場で必死に踏ん張っている。
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