ブラッド
 だから、いずれ摘発する。


 気を引き締めていた。


 伊里町が、


「佐山、気抜くなよ。殺しの案件は俺たち一課が担当だからな」


 と言ってきた。


「分かってます」


 頷き返す。


 梅雨の悪天候の中、捜査を続けた。


 じっとりと体がさび付くような天気だ。


 帳場に戻る時以外、ずっと外にいる。


 スーツには汗染みが付く。


 体中の汗腺から汗が噴き出る。


 街を歩き続けた。



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