ブラッド
第46章
     46
 連日、G県内は冷え込んでいたのだが、捜査に出る。


 欠かさずずっと。


 俺も伊里町に付いていた。


 相方愛用のタクシーで移動しながら……。


 そして時が流れ、翌週の火曜になる。


 もう今年も十日余りだ。


 師走は早い。


 時が経つのが。


 毎朝、所轄の捜査本部に出勤し、事務作業しながら、伊里町が来るのを待つ。
 

 気は長い。


 元々、焦らない性質なのだ。


 署のパソコンには、重要なデータがたくさん入れてある。

 
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