ブラッド
第67章
     67
 外回りが続き、絶えず早春の風に吹かれて、何かとだるい。


 だが、伊里町運転の覆面車であるタクシーは、G県内を走り続ける。


 助手席でスマホを見ながら、三宅元警部補を射殺した下古毛充を捜し続けた。


 疲れている。


 署に戻れば、デスクでパソコンに向かって、上層部への報告書などを打つ。


 また時が流れ、翌週の月曜になった。


 祭日だが、朝起きて上下ともスーツに着替える。


 そして通常通り署へと向かった。


 早めに来て、捜査本部で事務作業をする。


 時間に余裕を持ち、仕事をしていた。


 毎日きついのだが……。

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