ブラッド
 のんびりしていられない。


 心身ともに捜査に引き入れられていった。


 デカの日常など、こんなものの積み上げだろう。


 常にそう思っている。


 車の香水の香りが辺りに仄かに漂っていた。


 普段からほとんど気付かない。


 芳香には。


 嗅覚が麻痺しているのだろうか?


 昼に食事を買って、車中で食べる。


 食事後、缶コーヒーを飲みながら、気分を落ち着けた。


 確かに毎日忙しすぎるのかもしれない。


 周囲の目ばかり気にして。


 だが、警察官として必死でやる。
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