七夕幻想 《囚われのサンドリヨン後話》
 思わず吹き出した私に、彼は眉尻を下げて微笑んだ。

 見つめ合って口付けを交わす。
 つつきあうようなバード・キスから始まって、やがては互いを深く絡め取る。

 手慣れた愛撫は執拗に、私を幾度も攻め上げて、長く離れた分の隙間を徐々に快楽で埋め尽くす……

 煽られた私が極値に達するのを見計らい、自身を満たすべく、彼は遠慮なく挿し入れた。

 深く身体を繋げながら、彼が耳許で囁いた。

「明日は…すぐに戻らないといけないから」
「う……ん……」

 ボンヤリと飛んでゆく意識の中で、私は聞かずのうちに返事をした。


 窓の外を見やれば、満天の星空。

 今宵は特別な夜。
 空の上の神様だって、こうやって長く待ちわびた愛を確かめ合っているのかもしれない……
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