満月の夜に優しい甘噛みを
・・・はぁ。どうしよ。

曖來に悪いことしたな・・・。

「わ~最低な男~。」

そう言って扉を開けて爽河が入ってきた。

「・・・爽河。なんだよ。」

「曖來ちゃん放ったらかして、

他の女達と遊んだんだって~?聞いたよ。」

「・・・俺はあいつらに無理やり付き合わされただけで

だいたいお前が・・・」

「はいはい。

言い訳はいいの!曖來ちゃんかわいそー。

どんな気持ちかな~?

約束破られた挙句、

他の女とチャラチャラして~。」

「俺が曖來ちゃんだったら~

・・・もう関わらないかも。」

「・・・うるさい。

俺だって好きでやったわけじゃない・・・」

「凛叶はそうかもしんないけどさ・・・

曖來ちゃんはそう思ってないよ。きっと。」

それはそうだけど・・・。

俺・・・どうしたら・・・。

「今チャーンス♡

曖來ちゃん弱ってるから優しくしたらすーぐ

ほかの男についていっちゃうかもな~」

「・・・っ。」

「わっ!っと。

なんだよ・・・凛叶!」

俺は気づいたら爽河の服をつかんで

今にも殴りかかりそうな姿勢になっていた。

「・・・っ。爽河。お前」

爽河は無表情のまま

「俺に当たるか?

いいよ。

当たっても。

それで凛叶が楽になるならな。」
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