無口な私の復讐劇


放課後。

部活をやっている生徒も今日はサボるだろうと見込んで、部活もない。

なんて緩い学校なんだ。

学力だけに特化している。

と思うけど、今年の生徒はどうも例年に比べて成績が悪いらしい。

まぁ、ファッション科の定員の増加をしたから学校が悪いのだが。


そんなことを考えていると、後から声をかけられた。

「笑優?」

「う、うん…。ひ、久しぶりだね」

なんで…。

なんでこのタイミングで…。

知っている人に見られては、偽のアリバイが崩れる。

「久しぶりだなぁ、学校どうだ?」

「ふ、普通だよ」

「相変わらずその喋り方は克服されてないようだな」

うるさい…。

「まぁそれも仕方が無いか」

うるさい……。

赤髪で鼻ピアスをした怜依(レイ)は、笑いながら言う。

お前のせいなんだよ。

この話し方になったのは…。

「あれはほんっとーにごめんよ~」

本気じゃないくせに…。

嘘ついている時の怜依は鼻を触る。

まだその癖直ってないんだね。
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