オオカミ御曹司に捕獲されました
うん、きっとそうだ。

週末からずっと考えてたけど、もう悩むのはよそう。

杉本君にだって変に思われる。

「ちょっと、梨花、何ボーッとしてんの!」

絵里ちゃんが背後から私の頭を容赦なくペシッと叩く。

「痛い!」

不意をつかれた私は、そう叫んで頭を押さえる。

「もう、絵里ちゃん、いきなり何なの?酷いよ」

恨ましげに絵里ちゃんに目を向けると、彼女腕を組んで私を睨み付けた。

「幸せボケしてんじゃないわよ。この一週間でますます杉本君と親しくなってない?席だって杉本君隣になったって噂で聞いたわよ」

「幸せボケなんかしてないよ。席が隣になったのは、杉本君怪我してるから、私が彼をフォローしやすいようにそうなったのであって」
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