戦乙女の記憶~ヴァルキュリー・メモリアル~
日常
キーンコーンカーンコーン






学園に、ホームルーム終了の鐘がなり響く



「よっしゃ!終わったぁぁぁ!」



鞄を担ぎ、大急ぎで教室を出ていった娘



彼女の名前は、西村潤



大きな瑠璃色の瞳を輝かせ、向かったのは




生徒会室




潤扉を蹴破る勢いで生徒会室へ入った






「潤、あんたいちいち煩いのよ。黙って」



潤を叱る彼女はこの学園の生徒会長。
石橋玲。 石橋財団の社長令嬢だ。



黒く、鮮やかな黒髪に大きな瞳。その気品さに惹かれる人が多く



ファンクラブがあるとの噂も。




しかし、その有名な石橋玲は表の顔。


裏の顔は気品さなど全く感じられない




「ほらほら!帰ろ!帰ろ!仕事は後で良いって!」



「さっきからうっせーんだよ。少しは黙れ」




「はいはい。行きますよー!」



「はぁ…。」


2人が仲良く向かうのは中庭




「ほら、また倒れてる」




中庭の大きな木の下に寝そべる人影



ソレの正体は香坂幸


肩幅が成人男性並。
ボサボサの髪の毛をひとつにまとめ、水色の髪ゴムでくくっている。


男性に間違われる事が多いが、れっきとした女。


常時貧血ぎみで目付きが悪い




「幸ー。起きろー!帰ろーぜ!」



「んあっ…。うるさっ。貧血気味なんだ、勘弁してくれ」



「あんたは何時も貧血でしょ。ほら、立って」




「おぉ。玲、すまん。あぁ、潤。今日もうちで食ってくのか?」


「あぁ!すまんがよろしく頼む!」




メンバーが揃い、3人は、駄弁りながら校門へ向かった
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