心外だな-だって世界はこんなにも-





家に帰ると、スーツを着たまま真っ先に机に向かって、ペンを走らせた。



いいラストが活字となって、湧き水のように溢れ出てきた。



きっと、この話をありのままに書く方が感動を呼ぶ。読者の共感を得られる。あわよくば、文学賞だって獲れるかもしれない。



でも、そんなのは関係ない。書きたいものを思いっきり書く。それが前提になければ、例え世界が認めても、納得いかない。



誰が何と言おうと、私は書く。



読者の期待に添えられない結末を____。




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