君がうたう七つの子

幽霊少女との出会い

中学三年生の夏休み、僕は新しい町にやってきた。

中学生といえば思春期でただでさえ気難しいころなのに、部活を引退して受験に集中していく三年生の途中で、転校することになるとは思いもしなかった。

はじめのころ、僕としてはせめて受験を学区外でもいいから受けて、それから引っ越したいと伝えたが、父の仕事の関係上どうしてもそれは無理だった。

親戚の家に居候することもできたが、たまにしか会ったことのない家族の家にお邪魔してまで継続したい人間関係は無かったので、まあ仕方ないかと納得した。

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