君がうたう七つの子

幽霊少女とお誘い

今日もいつも通りの日常を送ろうと体を起こす。

眠気の残る体と頭を無理矢理動かして、両親とご飯を食べる。

明日が紙を捨てる日だから、新聞紙やチラシをまとめておいてねという母の声に
眠さの残る声であくび混じりに了解の意を伝える。

両親の見送りをして、いつもならここで勉強をするのだが、今日は予定変更で新聞紙をまとめることにする。

夜にしても何も問題は無いのだけれど、やれることは先にやっておかないと落ち着かない性分なのでそれは却下。

さっさと終わらせようと新聞紙ストッカーに向かいながら、途中でビニール紐とハサミを文房具置き場から持っていく。

準備を終えて、新聞紙とチラシをまとめる。

新聞紙は必ず一番上と下に一部ずつセットして、間にチラシや残った新聞紙を挟む。

これを運べる丁度いい重さになるまで調整して、最後にビニール紐で縛る。

僕にとってこれがなかなか難しい。

ビニール紐でしっかり縛らないと、紐がずれて持ち歩きにくくなるのだ。

何度かやり直して、納得の出来栄えになったことを確認して、同じことを繰り返す。

黙々と作業をして新聞紙のかたまりが3つでき、最後のかたまりを作ろうと紙をまとめていると、一枚のチラシが目に入った。
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