からっぽのトランク
空のトランク
このブラジャーの左肩のひもはいつも歩いて
いると落ちてくるのを忘れていた。

パチンコ屋の前の信号を渡りきる途中には
左肩の半分位にブラのひもは落ちて来ていた。

前から手を入れてひもを肩に戻す。

「そんなピンクのブラジャー持ってるんだ。」

別れた旦那の声が聞こえる。

4年も前に離婚したのに。私はいまだに同じブラジャーを付けているのだ。

そんな自分が急になんだか惨めになった。

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