キミと再会
正人さんがこっちで、手伝っている
ショー会場を観に来た

リハーサルを見学させて貰っている


活気が溢れて、まるで別世界




「…マイ?」






懐かしい声




「晴真?ここイタリアだよ!?仕事???」



「バカ舞美に会いに来たの!
ついでに、ショー会場の下見だよ!」




私の涙腺が簡単に崩れた




晴真に抱きつくと、ボロボロと泣いた

入院中、どんなに辛くても
泣かなかったのに




それを知ってる正人さんは、苦笑い



「僕にもそれくらい甘えて欲しいね」




ごめん

多分、那央でも無理なんだよ




私は、晴真とたくさんの壁を乗り越え
喧嘩もたくさんした
晴真の我が儘に振り回されて
でも…いつも晴真が助けてくれて

晴真は、私を好きだと言ってくれたのに

私は、晴真を傷つけてここに来たのに




会いに来てくれた!!!







「えっ…と…舞美?こんな泣き虫だっけ?」






晴真が呆れ果て、困り果て
私の顔を覗く






マジマジと見れば、すぐにわかるよね







「顔色悪いぞ!?」








胃癌なんだもの…









晴真に、笑って見せた




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