キミと再会
【舞美】



油断しちゃダメ!




だけど、那央の隣を歩く私は欲張り
那央が私にキスした理由が
私にとって、嬉しい理由では?と
期待してる



「舞美が好きだから、キスしたんだ」




那央

貴方は、知らないでしょうけど

私のファーストキスだったんだよ




「舞美…キスしていい?」




那央が、凄く大人になった気がした

もう、中学生じゃない



「/////だっダメ!彼氏でもないのに!」


「俺の彼女になって下さい」





あの頃のように、即答は出来なかった



幸せは、長続きしないって知ったから


こんなに嬉しいのに…

私は、裏切られることを恐れている




「……少し、待って」




「うん 待つよ」


って、私を抱きしめる


晴真にじゃれつかれるのと違い

那央の腕の中は、ドキドキした


那央の匂い… とか動物みたいにクンクン



「ばか!臭うな!!」って、慌てて離れた

もう少し、那央の腕の中にいたかった




名残惜しむ私の手をとり

私のマンションまで、歩いた


大人になった



初めて繋ぐ那央の手は、やっぱり男の人

ゴツゴツしてて大きかった





あの頃の手は、どうだったのかな?





「スゲッ!良いとこ住んでるなぁ!」


「花山先生が借りてくれたの」


「舞美…また明日」


「/////うん おやすみ」


「おやすみ」




彼氏でもないのに、那央は私にキスをした


「ごめん 舞美が好きだから/////」


「うっ/////うん」



なんだかんだ、拒まないから
那央に期待させているんだと
わかってるけど


即答出来ない弱い私…








< 54 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop