キミと再会
昼休み


晴真とランチに行く約束をしてたから

スタイリスト課のフロアに、階段を
トントンとリズミカルに降りて行く


晴真と何を食べるか話して
いつもの定食屋に決まる


私達は、階段が好き



「もしもし どうした?あぁ今度の休みだろ
わかってるって!おぅ!麗もな!」



那央の声で、麗という名前を聞くと
私は、晴真の手を引いてエレベーターへ



「マイ……」


「大丈夫!油断してないから!」


「フッ 仕方ねぇ!日替わり奢ってやる!」




これ以上、晴真に心配かけられない







衣装室で、那央と2人になる機会があった





「那央、私…那央とは、つき合えない」




彼女では、なく

友達でいることにした







「マイ…いいのか?
松波君が、他の誰かと付き合っても」


「うん……その方がいい」




きっと、那央以外、好きにならない


でも、那央はまた誰かのところにいく



そんな不安を抱えて付き合っても



上手くいきっこないもの




片想いだって、立派な恋だよ



諦められるなら、とうの昔に出来たはず

出来なかったから

こんなに、私は捻くれた



麗と、まだ仲良しなんだ…


現実をしっかり見なくちゃ…















< 58 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop