お金か愛か~16歳男子の決断~
「中原歩莉[ナカハラアユリ]です!よろしくお願いします…!」


照れながらも明るく柔らかな笑顔で中原さんは言った。


「…じゃあ、学級委員の内村!中原を色々教えてやってくれ!」


なんで俺が…。


だから学級委員やりたくなかってん。


推薦されてやる羽目に…はぁ…。


「は…はい。」


クラスの男子はうらやましそうな目で俺を見る。


変わってやろか…?


「席は…あの一番後ろの空いてる席な。ちょうど内村の隣や。」


島田とは反対の隣。


また…特に島田がうらやましそうに見てくる。


…だから、変わってやろか…?


そんなんで恨まれたないし…。


ガタッ━


「内村くんやったっけ?よろしく!」


さっきと同じ笑顔であいさつしてくれた。


「こっちこそよろしくな!わからんことあったら何でも聞いてや?」


やるからにはちゃんとやる性格の俺は笑顔で答えた。


「じゃあ早速…昼休みに案内してもらってもいい?」


「わかった!昼休み色々案内したる!」

「ありがとう♪」


中原さんはすっごく喜んでいた。


思わずつられてしまうくらいに…。



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