ポンコツ同盟
12、宮地陽香という女

宮地陽香、高校1年生。

私は生まれつき心臓が悪く、入退院を繰り返していた。そして昨日、余命宣告された。もって半年らしい。

昨日いっぱい泣いた。お母さんも一緒にいっぱい泣いた。お父さんは私の背中をさすりながら、涙を堪えていた。大学生のお兄ちゃんは、電話越しに声が詰まっていた。

助かる方法は、心臓移植しかなくて、心臓移植なんてドナーが簡単に見つかるわけもなくて、たぶん私は死ぬ。

死にたくないけど、たぶん死ぬ。

そう思うと、泣いてる場合じゃないと思った。

絶対安静だと先生に言われたけど、こっそり病院を抜け出した。

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