ポンコツ同盟

「でも少なくとも、男をすぐにとっかえひっかえする女とか、浮気ばっかりする男とか、『女だったら誰でもいいから付き合いたい』って言ってる新垣よりはキモくないと思う。」

「は、」

「ひとりの人を好きになって、真剣に付き合える2人は、君よりはキモくないよ。」

「な…」

「男とか女とか気にしてる間は君は大物にはなれないね。その前に気にしなきゃいけないこと、もっといっぱいあるだろう。」

「…」

「別にさ、都築と梶原が付き合っててさ、君たち困ることある?ないよね?だったら突っかかる意味ないし、時間の無駄だし、こんなことしたってマイナスにしかなんないんだから、もっと有益になることをやるべきだ。僕は有意義な睡眠学習の時間に入るから、みんな静かにしてね。」

そう言うと、樋口は机に伏せていびきをかきはじめた。

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