ポンコツ同盟

「でも先生、僕のことは心配する必要ないですよ。」

「は?」

「僕、将来はニートになるので、何も心配いりません。社会に出ることはないし、大人たちに揉まれることもありません。」

「はあ!?」

「あ、反省文書けたので帰ります。じゃ。」

樋口は俺に反省文を押し付けて走り去った。体育の授業よりも走るのが速い。

樋口の反省文をチェックすると、『何を反省すべきかわからなかったので、とりあえず謝っときます。すみませんでした。』とだけ書いてあった。まったく反省していない。

「樋口い!!!」

樋口はやっぱり問題児だった。

しかし、想像とは違って、ほんの少しの思いやりは持ち合わせているのかもしれない。

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