ポンコツ同盟
19、岡田美波という女

岡田美波、高校2年生。

私は今、おばあちゃんを探している。お昼にいなくなったとお母さんから連絡が来た。

私のおばあちゃんは認知症だ。まだ軽いものだったから、そんなに心配はしてなくて、いなくなるなんて思ってなかった。

「おばあちゃーん!!」

走った。体力なんてないけど走った。

大好きなおばあちゃんに何かあったらとか考えると怖くて、必死だった。

「あ…おばあちゃん!」

近所の公園のベンチに腰掛けているおばあちゃんを見つけた。

「おばあちゃん!良かったー。早く帰ろう。」

私がおばあちゃんの手を握ると、おばあちゃんは驚いたように手を振り払った。

「あなた、誰?」

「…え、」

おばあちゃんの頭にははてなマークが浮かんでる。本当に私のことが分からないみたいだ。

私は頭が真っ白になった。

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