REINCARNATION〜永遠の果てに君を想う〜
3page Lonely autumn
真っ赤に染まる山が病院の窓から見える。

「手術は成功しました。」

そっか・・・陸斗くんと一つになったんだね。
椿はこれが幸せなんだよね。

「ただ・・・延命はしましたが、生きれて20代半ばまででしょう。」

嘘だろ・・・。
ふざけんな・・・何が科学だ。
何が医学だ。
椿の命は、椿の思いは・・・。
あれ?あの山・・・何色だっけ・・・?

その日の帰り道は何もかもがモノクロに見えた。
運命なんて非科学的なもので片付けたくない。
そんな言葉で語れない。
ふざけんな。
ふざけんな。
ふざけんな。

「あ"ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

バーンガシャーンドンガシャーン

荒れ果てた部屋の片隅でうずくまった。
僕は無力だ。
椿も、椿の愛した陸斗くんも救えない。
僕は・・・。

不老不死。
再生を繰り返す微生物。
心を主とするか脳を主とするか。
データ化。
超高速再生細胞。
マウスの寿命が2倍。

床に落ちた使い古したノートの文字が飛び込んでくる。

これだ・・・まだ終わってない。
諦めるには早すぎる。
伸ばせる。伸ばしてみせる。
陸斗だけは俺が救ってみせる。

「・・・ふうとう?」

ノートに1枚の手紙が挟まっていた。
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