REINCARNATION〜永遠の果てに君を想う〜
Diamond winter
しんしんと雪が降り積もり、札幌の街を真っ白に染める。

「椿ー陸斗の離乳食キッチンにあるから食べさせて」

「はーい」

テーブル付きの椅子に陸斗を座らせ、口へ人参のペーストを運ぶ

「ぺっ」

「陸斗ー出しちゃダメだよ!大きくなれないよ!」

「うぇぇーーん」

泣きじゃくる陸斗に苦戦する椿。
口へ運ぶスプーンを手で払いのけ、椿の顔面にオレンジのペーストが飛び散る。

「もう、リクトーこうなったら飛行機大作戦だ!ぶーん」

スプーンを空中で飛行機のように動かす。
キャッキャと笑う陸斗。
笑って開いた口にスプーンを入れ食べさせる。
もぐもぐと口を動かし少し、飲み込むと嬉しそうに陸斗がまた口をあける。

「おっ、美味しかったの?」

優しく微笑みながら食べさせて少しづつ皿が空になっていく。

「陸斗、大きくなろうね」

「たぁっ」

意味はきっとわかっていないのだろうけど、無邪気に笑う弟を愛しいと思った。
そして、陸斗をそっと抱き上げ優しく抱きしめた。
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