こんな私が、恋したみたいです。
なんて、返そうかな。めんどくさい。わかったって、ただそれだけ言って、逃げたい。



けど、あやのと楓先輩が、それじゃ黙ってない。



イライラの矛先が私に向くのはわかってる。



「…どしよ」


裏で私を操るのはあの2人なのに、表向きでは私が悪者。



きっと、しーちゃんの前ではりっちゃんのあたりが強くて可哀想とか言うんだから。



「何が?」


「あやのと楓先輩に返信煽るべき?それとも、私が決めるべき?」



「りっちゃんが決めるべき」



りっくんは、即答した。



「だって、これ、りっちゃんの携帯だもん」



私の目をそんなに強く見ないで。



「それに、片付けて任せてさっさと帰って礼も言わないような人たちに、まだ媚び売るの?」



あー、もう。



私を助けようとしてくれてるのは、分かってる。



けど、私は、今の私は、我がままだから。自分でもびっくりするぐらい。



だから、すでに私の中である答えを言ってくれないと、嫌なんだ。



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