僕と道化(ピエロ)と君の恋
 わかっているのに、マコトが悪いわけじゃない、辛いのは……普通の人間として生まれたかったのはマコトも同じ、だが僕らはそれを口にしてはいけなかった。

 何故ならその言葉は僕達自身の存在を否定する事なのだから。

 でも、止まらなかった。

 「僕は『道化(ピエロ)』だ!マコトの代わりに笑うフリをし、泣くフリをし、喜ぶフリをする!マコトの為に全てを演じる道化だ!」

 『……』

 「なら僕はなんだ!?」
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