地獄の沙汰も裁判次第?
「逃がさんぞ一鬼!!」
しかし、どこからか取り出した投げ縄を操る父親に捕まった。
即座にぐるぐる巻にされ、椅子に縛り付けられる。母はうっとりとした顔で一鬼の膝に座った。
「おも……っ」
「あのね、恵魔ちゃんがカズちゃんに良いお仕事があるんだって」
……それと俺の膝に乗ることに何の関係がある…!?
アンタ見た目は軽そうだけど実は重いだろ!?
それでも縛られている一鬼に抵抗する術はない。
それどころか父親が羨ましそうに自分を見ているではないか。
(まさか……)
「ママー♪」
「パパ♪」
「…………っ!!?」
母に一鬼の膝を半分空けさせ、そこに座ってきたのだ。
……しかも母の肩に手をおいて、一鬼の上でひたすらイチャイチャしている。
「………閻魔がどうしたんだよっ!!」
彼等からの返事は、約30分後まで返ってくることはなかった。