地獄の沙汰も裁判次第?
被害者:地獄の鬼
地獄には7つの級があり、それが1級に近づけば近づく程亡者の罪が重いことを示す。
中でも一番辛いのが1級地獄である。
一鬼(かずき)はそのⅠ級地獄で働く鬼であった。
「ちゃんとやってっか糞野郎共」
「「「は、はぃいいいい!!!」」」
黒のサングラスをかけた、如何にも悪そうな兄ちゃん。それが一鬼である。
……事実、口も態度も大分悪い。
それを「きゃっ。かっこいい!」と思うのか、「どこのヤクザ……つーかチンピラ?」と思うのかはそれこそ個人の自由ではあるが……後者の場合は口に出さない方が賢明だ。
手も口もすぐに出て、沸点は低くないが怒らせればどうなるか、と考えれば自ずと周囲の態度も変わる。
「じゃあ次は針山地獄の針磨いて来い。一本たりとも磨き残すなよ」
「「「はいっ!!」」」
軽く体育会系のノリである。