東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット



ふわりと腕が伸びてきて……遠くのジャングルジムでは子供が遊んでいるというのに急に抱き締められる。



「先輩??私はもうマスコットじゃないですよ??」



顔を赤くしながら、照れ隠しでそう言った私に降ってきたのは……



「これからは、俺だけの専属マスコット」



だからいいよね?



そんな無言で落ちる瞳だけの問いかけにそっと目を瞑る。



彼女になって初めてのキスは、幸せな生活が始まる合図。



もうゴメン……なんて言わせたくないから、どこにも行かないようにその大きな背中を抱き返した。



私はまだ子供で、初めての恋でいっぱいいっぱいだけど……この気持ちだけは絶対に忘れずに歩いていこう。



「こんなに辛い片思いしたの初めてだって」



潤でさえもそう言うそんなちょっと変わった空間で、切なく思い合ったあの時間があるから……こうして今の幸せを感じられる。



だから本当に、全部が今は大切な思い出だよ。



そして……これからはもっともっと幸せを抱き締めて行こうね♪



これからは、潤だけの最高のマスコットを目指すから。









【完】



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