東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット



「お願い……こうして隣にいて?」



体を密着させたまま、耳元で囁かれる甘い声。



この時、「付き合って」じゃなかった事や「彼氏がいない子」ってそんな言葉に疑問を感じていたら良かったのに。



閉ざされた重い扉。



その向こうに広がるのは……胸がドキドキするようなキャプテンとの生活なんかじゃなかったのに……。



添えられた手から肩に伝わる熱さに溶かされてしまったように、歩いていた。



扉へ向かって……



隣にいたい、そんな突き動かされる心のままに、私の足はもう、動き出してしまっていた。



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