拾ったワンコは御曹司!?…

最後のワンピースを試着して見せると

拓海は『似合う!』と言って

私の手を引いて行こうとする。


「ちょっちょっと拓海!? 

これ着替えないと!?」


「そのままで良いよ?

タグはみんな外して有るから」


確かに値札だけじゃなくて

ブランドタグも全て試着前に外れていた。


だけど私が着たままって!?


「拓海!? 

私、こんな高い服買えないからね!」


私は拓海の腕を引っ張り小声で拓海に訴える。


「大丈夫だよ

もう精算済ませてあるから」


「はぁ?! 何言ってるの!!」


思わず大きな声で叫んでしまい慌てて口に手を当てる。

店員さんにはクスクスと笑われ


「とってもお似合いですよ」と微笑まれる。


「ああ… どうも…」 


お世辞でも嬉しいです。

ってそんな事言ってる場合じゃないわ!

この服いくらするのよ!?

高いのは分かってる!

分かってるから困る!!


拓海はすました顔をして私の手を引いて行く。

店員さん達は出入口に一列に並び


「有り難うございました」

と、綺麗なお辞儀をし私達をお見送りしてくれる。


そして店を出ると…


えっ!? 車は!?


停めてあった筈の車が無い!?


でも直ぐに車が戻って来て運転席からは

拓海がさっき鍵を渡した男性店員の人が降りて来た。

どうやら道路は駐車違反になるから

車を移動させていた様だ。


高級ブランドショップってこんなサービスもするの?


男性店員に助手席のドアを開けられ私は車に乗り込む。



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