森下くんの恋愛事情

「実家に戻ってどうするの?あの家には居場所なんてないでしょ」

「婚約することにした。居場所なんてないけど。

その代わり、二人が帰ってくるから、ここに。

カオルさんとも話はつけてある。

申請も終わってる。だから大丈夫」

「大丈夫なんかじゃねぇよ!!」


響の声が荒々しくなる。


「なんで婚約なんかしてんだよ!!

あの女の言いなりにならないようにここに来たんじゃないのか!?

ふざけてんじゃねぇよ!!

いつもいつも勝手すぎだろ…」


どんどん弱々しくなる響の声が震える。


「そうだよ?でもね。みんなを守るにはこれが一番なの」

「婚約なんてやめろよ…」

「ごめんね。荷物片付けてくる」


部屋を片付けに行く姉さん。

何してんだよ。

ほんとに。


その後、みんな静かに部屋に入っていった。
< 529 / 585 >

この作品をシェア

pagetop