ボクらはキミが好き!?

まだお客が入ってないことが幸いだが



普段のキラキラ笑顔からは想像もつかないような眉間にシワをよせた怖い顔でじろりと周囲を威嚇している勇





「うるせぇな」


うざったそうにスーツでビシッときめた英慈が反応する


「ふざけんな!なんだよコレ!?」


勇が自分のメイド姿をさして怒鳴る


黒基調のワンピに真っ白エプロン、まさにメイドさん


「いーじゃねぇか
似合ってるよ」



女の子を相手にするような決めゼリフをニヤニヤと笑いながら言う




「うるさい!
あおいにこんなとこ見られたら…」


「わたしがなに?」



さわがしいと思って見てみたら、そこには美少女メイドさん




「あおいっ!?」


「…………。」


「……なんか反応してよっ!」


「似合ってるよな、あおい?」



……………負けた…………



「……似合いすぎでしょ」




まじまじと勇を見てしまった





普通の女の子以上でしょ。つか、女の子だ



「うっ、嫌だ脱ぐ!!」




半泣きになり脱ごうとした瞬間




『きゃー
勇くんかわいい!』




女子の群れが勇をとりかこみ脱ぐのを阻止された




「よし!みんな着替え終わったみたいだから写真おもてに出すよ」


ポラロイドではあるが、着替え後にとった写真をおもてにはりつけることに


ぅん、ぅん、
いいかんじ!




さぁ、文化祭のはじまりです




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