咲き誇るものは忍の恋なり

「鎌鼬！」

“ガシャンッ”

「煙幕！」

結合だ。鎌鼬で隙をつくり、煙幕で視界を排除する。その間に美結、海、真、澄晴の4人が星羅を保護した。

「澄晴。星羅.........お前等も人間と同じなんだなッ！」

紫音の悲痛な叫びに答えたのは......

「だから何！？」

澄晴でも、星羅でもなく、結合だった。

「あなた達に何があったかは知らない！でもっ、でもっ！こんなことするなんて仲間としてあり得ない！」

「......は？“仲間”？そんなことをほざいて何になる？前にも言ったがな、この世は所詮嘘と幻なんだよ。言葉で仲間やらなんやら言っても何にもならない。裏で、何があるかなんてわからない。信頼なんて、無に等しい。お前等、小さい頃から仲間だとか友達だとか言っているよな。だが、本当に皆そう思っているとは限らないが？お前等も、所詮“人間”なんだからなっ.........！」

紫音の言葉に、一同は重い空気に......

「ちょっと待ったぁ！」

ならなかった。結合がいた。

「私達はそんなこと言っても！」

「「仲間なんだよッ！！」」

結合の言葉の後に、結合、美結、海、真の言葉が重なる。やはり同じことを考えていたのだろう。

「澄晴だって今は俺らの仲間だっ」

と言う海。それに続き

「星羅、お前も俺らの仲間になる気はあるか？ここでは裏切りなんてねぇ。その代わり約束しろ。互いに互いを守り合う存在でいるって。」

と真。

「......わかった。なるよ。仲間ってやつを信じてみる。」

星羅は少し迷ってうなずいた。

「よっしゃ。そんなら俺らは仲間だ。」

「...結合」

「美結」

「海」

「真」

4人の言葉に続き......

「澄晴」

「星羅」

2人も言う。
6人が、6人の心がひとつの志を持った。

「......紫音、帰りましょう。」

「？主......御意。」

冴音、紫音は去っていく。

「「あっ......逃がした。まぁ、次ってことで！」」

「こいつらよくハモるな......」

と言う星羅に

「覚悟しとけ......すっげーハモるから。」

と返す澄晴。2人の心も、またつながったのであった。