傍ら
「離婚届じゃ、これでええんやろが」

莉奈に詰め寄った俺は喧嘩腰だった。

たじろぎもしない莉奈の胸倉を掴んで、睨みを聞かせる。

それでも莉奈は何の反応も示さずに俺の腕を振り払った。

「まだ分かれへん??あたしアンタのそんなんが嫌やねん」

聞いた事もないような冷たい声で言い放った莉奈は、離婚届を引っつかみ家の中へ入っていった。

そしてすぐに出て来た。
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