お兄ちゃんと秘密のキス
「寒いな、今日。」
そういう彼の口からは
白い息もでていた。
「だよね。あたし死んじゃう…」
「そうなったら俺、泣いちゃう…」
「ハハハ…!」
私と別れてから、
屋良くんはなんだか明るくなった。
抱えていたものを話したのが良かったのかもしれない。
でも、まさか屋良くんとこんな関係に戻れるなんて思ってもなかった。
友人以上だけど、
恋じゃない。
私たちは、これでいいんだと思う。
きっと、ここからはもう発展しない。