寄っていきませんか。

それに私の通ってる(まぁこの男もだが)私立高校は結構広くて、1~5階建ての右からA棟B棟C棟とコの字型になっている。

それだけ広いのだから、生徒数も多くて少子化など無かったように千人近くいるだろう。


「うん。だから、碓井さんが知らないのも仕方ないよ。僕、瀬戸 凌斗(せと りょうと)て言います」

初対面の時と変わっていない胡散臭い笑顔で自己紹介されたけど、なんでこの男...もとい瀬戸凌斗は私の事知ってるんだろうか?

もしや、根暗でブスでチビが調子のってるっていう噂でもあるのかなと本気で考え込む。


『あ、えと、碓井朱里です。あ、あの私...調子のってごめんなさい‼』

何か階が違う他クラスの人にも噂されるほど、悪いことをした覚えは無いけど一応謝っておく。


「ん?え?」



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