黄昏の千日紅
「……」
「私が…ハチを殺したのに。なのにっ…ハチは…また私を…」
私の声が、次第に出なくなるのが分かった。代わりに目から次々に涙が溢れ、耳元へとつたっていく。
ぽたぽたと、その雫たちが枕元を濡らしていく音が、すぐ傍で聞こえる。
「…麻衣のせいじゃないわ」
__違う。
私の所為だ。
私がハチを殺した。
大好きだった愛犬を、私が。
あの日。
いつものように、ハチと散歩に出掛けたあの日。