夏の日の想い出
第一章

麗夏とレナ



―ミーンミンミンミン

―ミーンミンミンミン


今日も、空にはセミの鳴き声が響き渡っている。

うるさすぎて頭が痛くなってしまいそうだ。


「はあ……」


こんな日は、朝から止まることなくため息があふれでてくる。


この暑さでは、少し歩くだけで熱中症になるかもしれない。


って言うのは少し大袈裟だけど。



―ガラッ


「うあ~………マジ天国」


教室は冷房がついているせいでほんとに天国だと思えるほど心地いい。


「ちょっと麗夏、教室入ったとたんそれ~?」


クラスメイトからの鋭いツッコミ。


「でもさ~、あんたはチャリ通だから風来るし涼しいかもしんないけど?

歩きにこの暑さはヤバイって」


「まーね♡

チャリはいいわ~」


ほんっとムカつくやつ……。


あたしは泉 麗夏(いずみ れな)高二。

胸辺りまで伸びたストレートの髪が鬱陶しくて仕方ない。


でも切るのももったいないかなあ、って感じで伸ばしたまま。


まあ結べばいいのかもしれないけど、ポニーテールが……実はできなくて。


女子力の欠片もないよね~。

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