秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

「ごめんなさい。もう大丈夫ですから、お帰りくだ……」

「これでか?」

「あ……」


床に置いてあるワイシャツは見事なまでに濡れている。


「ですよ、ね……」


どうしよう。
車とはいえ、この寒空の下追い出すわけにもいかない。


「アイロン、かけましょうか?」

「いや、ドライヤーあるか?」

「はい」


なるほど、ドライヤーで乾かすんだと感心していたら……。


「座れ」

「は?」


差し出したドライヤーごと手を引っ張られ、ベッドの端に座らされた。
そして……。


「あっ、自分で……」

「いいから、黙れ」


なんと彼は私のうしろに座り、髪を乾かし始めた。
しかも、有無を言わせぬ、上司命令のよう。

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